管理人介護士りゅう
介護士の立場からお給料が安くなってしまう理由をお話しします。
おしながき
介護士の給料が安い5つの理由
- 施設への収益に上限がある
- 誰でもできる仕事と思われている
- 安いお給料でも働く人がいる
- 一部の施設がお金を貯め込んでいるのが原因で介護報酬が下がる
- 営業職、販売職のように何かを販売して余分な利益が出る職業ではない
1.施設への収益に上限がある
- 介護施設への収益は国が定めていて企業努力しても頭打ちがくる
- 上限決まってるから大幅な利益は出来にくい
- その結果、介護士さんのお給料を上げにくい
国からの介護報酬で施設は運営されていて、収益の金額すらも国の管理下に置かれています。
こういう事情があり、お給料が安くなるんです…
2.誰でもできる仕事と思われている
- 弁護士さん
- 公認会計士さん
- お医者さんなどなど
上記のお仕事と比較すると無資格未経験でもスタートできますし、比較的国家試験の合格率も高いほうです。
正社員雇用もされやすいですし、スタートのハードルが低いのはどうしても給料を上げるくらい特別には思われにくいですね…
3.安いお給料でも働く人がいる
- 低賃金設定しても経営できてしまう
- 安いお給料で働く人がいたら、この状態でも大丈夫だと経営側は考える
- お給料を上げる仕組みは作らずにその状態でしれ〜と介護士さんを働かせ続ける
- なんなら介護保険料が高い要介護が高めの人を入居させる
- 現場の負担と不満が増える
- そして体調不良や病む人が増える…
低賃金で介護士さんを働かせるのが当たり前と思っている施設は辞めてしまった方がいい。
淘汰されないと彼らはわからないでしょうから。
4.一部の施設がお金を貯め込んでいるのが原因で介護報酬が下がる
財務省は10月8日の財政審議財政制度分科会で、来年4月の介護報酬改定を6%引き下げることを提案した。介護事業所の収支差や、特別養護老人ホーム(以下、「特養」)に内部留保があることを問題視、1)介護報酬を6%引き下げて、介護保険サービスの平均8%程度の収支差を中小企業並みの2.2%まで抑制する、2)今年度末までの介護職員処遇改善加算は拡充して継続するというものだ。
引用元:東京保健医協会
内部留保(施設が貯め込んでいるお金)が原因の1つで介護報酬が下がったことがあります。
財務省からすれば、
「そんなにお金を持っているなら介護士のお給料に上乗せできるでしょう?介護報酬下げても問題ないよね」
となります。
ところが、全部の施設が潤沢な内部留保があるわけではないんです‥
でも介護報酬が下がるということは全国の施設への収益にも影響してしまうので、余計に給料を上げる余裕なんてなくなるでしょうね…
5.営業職、販売職のように何かを販売して余分な利益が出る職業ではない
- 不動産などの高額な商品を売る商売であれば、売れば売るほど歩合が入ってきます
- 介護職は営業や販売ではなく、身の回りのお世話やお手伝い
- 国から施設への売り上げの上限が決まってる以上、施設も高いお給料を払えないというのが現実です
介護職員が低賃金な環境から脱出できる4ステップ(ダイジェスト版)
- 介護派遣、もしくはハローワークの職業訓練にて初任者研修を取る
- 派遣にて職場を様子見しながら3年間実務経験を積む&実務者研修を取る
- 介護福祉士の資格を取る
- その後は正社員でキャリアアップを目指すか、派遣にて高時給で働く
これらの手順と解説を具体的に書いた『介護士が給料を上げる方法』もあわせてご覧ください!
すでに介護福祉士を持ってるなら派遣から再スタートするのもオススメです!
- 派遣会社によっては高時給
- 更新しないの一言で辞めやすい
- ライスタイルによってシフトも選べる
- その施設をあなたが気に入れば正社員への切り替えも可能
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介護業界の給料の今後も上がらない
介護業界は今後も給料が上がることはありません。
介護職として現役で働きながら、政府の動きをずっと見てきた僕の見解です。
現に政府はこれまで、介護業界の賃金問題への取り組みを実行すると言っていろんな提案をしてきました。
例えば、
勤続年数10年以上の介護福祉士の給料8万円アップ
介護士の給料毎月9,000円アップ
などなど。
しかし、蓋を開けてみると、施設側が手続きを渋るような条件の難しさだったり、多くの施設で実際には実行されていないなどトラブルが起こっています。
この流れを見ると、収益が介護保険制度という国の采配によって介護士の給料が決まってしまう限り、介護士の給料が上がることはありません。
では給料を上げたいあなたがすべき行動は2つのうちのどちらかです。
- 明確な給与アップの制度がある大手の介護事業所に転職
- 介護職を引退し、より高い給与の業界へ転職
現実的にはこのどちらかしかありません。
要は、国や施設が給与を上げることに期待をせず、自分自身で給料を上げる行動をするということです。
国を期待しても裏切られるばかりですし、あちらは介護職よりも他のことへ予算を使いたいんですから。
以上が、介護職としての管理人の僕が、これまでの国のアピールと行いから介護職の給与の未来を見たというお話でした。
介護士の給料が安い理由と給料を上げる方法まとめ
今回の記事は、介護士の給料が安い理由について書きました。
介護士さんへのお給料となる介護報酬は国によってコントロールされてるので、今後上がる期待をするだけ時間の無駄です。
大切なのは、自分から給料の上がるキャリアを目指して戦略的な転職や働き方をすることです。
給料を上げろ上げろと言って上がっているならとっくに上がっているはずです。
施設や地域によっては待遇がしっかりしている施設もあります。
そういうところに狙いを絞って転職をしていくべきです。
介護士というとてもハードなお仕事を頑張っているあなたですから、経済的な恩恵は受けるべきです。
搾取されるような人生は卒業しましょう!!